ついに誕生 !!次世代型トランス
プレーナー型トランス 2016年 9月 開発 成功!
小型化・高周波数対応のトランスが実現
「電源を小型化したい」「電源を高性能化したい」など、お客様より数多くのご意見,ご要望を頂戴しておりました。弊社では、お客様の声にお答えしようとの思いから
高周波電源でも400KHz代のスイッチングを行う事でより小型化が出来て、高性能化が可能な電源回路に搭載できるトランスを2年前より開発を継続をしてまいりました。開発には、色々と大変な苦労も御座いましたが
プレーナー型トランスが今年9月に完了し生産ー販売が可能と成りました。
● 電源の歴史
- 1960年代 → 国内でのスイッチング電源の開発が開始する。実用化に向けた開発進む(スイッチング周波数は、1KHz)
- 1970年代 → この年代では、スイッチング周波数20KHzを達成、スイッチング素子は、バイポーラトランジスタ
しかし可聴周波数帯域の為、音鳴りが有り動物被害で電線をねずみに食いちぎられる等の事故も発生。 - 1980年代 → パワーMosFETが使用出来る様になり スイッチング周波数100KHzの高周波化が成功 、
- 1990年~ → スイッチング周波数100KHz・200KHz 現在においては、主流となっている。
- 2000年代 → SiCショットキーダイオードの実用化等で更に高速スイッチング対応が可能になり、性能が向上
スイッチング電源の高周波化対応部品が増加しつつ 現在、400KHz~500KHzに対応が可能となっている
スイッチング電源は、現在も進化を続けております。
パルス電子は、400KHz~500KHzでの動作に最適な次世代に向けたプレーナー型トランスの ご提案を致します。
●プレーナー型トランス の特徴
電源を小型化する為には、 高周波400KHz~500KHzを使用する方法が有ります。当然、周辺の部品も高周波対応品を使用する事と成りますがこの周波数では、トランスに関して 数百μHと低インダクタンスのものが必要となり 巻き数も少なくて済みます。しかも電源の平滑回路のチョークコイルも小型のものが使用出来ます。 しかし従来型の高周波トランスで使用するには、リーケージインダクタンスや分布容量・コイル同士間の結合度を向上させなくてはならずトランス製造には、それなりの工夫やノウハウが必要と成ってきます。その分、工数や副資材の追加などで高価なものとなってしまいます。 弊社では、基板型コイル及び薄型平角線コイルを使用することで製造上の問題点を改善する事が可能と成り400KHz~の周波数での安定動作に対応したトランスを製造する事が可能に成りました。 更にコイルの組合せや接続を変更することで入出力の多様化を図れる様に致しました。
●端子配列(下のボタンで配列図面 PDF が開きます)
●使用範囲
・低圧 DC/DC コンバータ
・高電圧 110V ~380V 入力への応用が可能
・低圧大電流出力 : 3.3V~15V 5 A~ 40 A
●使用上の注意点
1 : トランス・コアの冷却を考慮する必要が有ります。(空冷)
2 : 回路方式、駆動周波数の決定に伴う その駆動方法と回路実装、高周波対応のレイアウトを考慮する必要が有ります。
3 : 回路インピーダンスが出来る限り低くなるように配慮が必要です。(配線パターン,部品配置レイアウトの検討)
4 : 高周波対応の(パーツ)コンデンサーや半導体を使用する必要が有ります。
5 : 動作周波数は、400KHz~500KHzの周波数帯でのスイッチングとする必要が有ります。
● 通常の高周波トランスとプレーナー型トランスの比較
従来型の高周波トランスの構造図 プレーナー型トランスの構造図
●標準主要部品(現在は、PQ20型のみ)
基板コイル PQ20対応品 コア(左より PQI20 ,PQ20/16 ,PQ20/20)
基板コイルは、3種類あります。2ターン/4ターン/6ターンの各コイルをコア内で重ねて好みのターン数にカスタマイズが可能です。
(現在は、PQ20タイプのみに対応) その特性表を下表に示します。
薄型平角線コイル PQ20 Type
主にAC100V~200V入力に対しては、巻き数を自由に設定出来る 上の写真の様な薄型平角巻き線コイルを選択する事も出来ます。このコイルは、基板コイルと同様に標準部品在庫として持ち合わせております。その特性表を下表に示します。(外気温25.6度 測定時)